細川直伝のケンカ投法で、開幕ローテつかむ!

 ソフトバンク岩崎翔投手(21)が、再テストで主力の内角をえぐる。19日の紅白戦に紅組2番手として登板し、3イニングを投げる予定。ローテ入りが期待されながら前回15日の紅白戦では当確ランプをともせなかった右腕が、強気な攻めで結果を残す。

 きょう行われる紅白戦のマウンドの意味。それを十分にわかっているからこそ、岩崎は休日でも体を休めることはなかった。午前10時前に生目の杜運動公園の室内練習場に出向くと、ランニングやキャッチボールで汗を流した。休日返上での練習。右腕の頭の中にあったのは、翌日に控えたテストで結果を残す、という思いだけだった。

 「明日(19日)は結果にこだわりたい。結果を出さないといけない立場なので」。

 味方の主力打者にも遠慮ないケンカ投法で、何が何でも開幕ローテをつかむ。前回15日の紅白戦では先発し、3イニングを2安打無失点。それでも立ち上がりに連続四球を許すなど不安定さを見せ、首脳陣の高評価は得られなかった。開幕ローテ入りへの〝追試〟では前回の反省を生かし、新加入の細川の助言を胸に、強気な投球で主力打者を抑えるつもりだ。

 「細川さんにはブルペンで2度受けてもらいましたけど、一番言われたことは内角を攻めても甘いストライクだったら意味がないということ。ボールや死球になってもいいという気持ちで内角を攻めないといけない」。

 紅白戦にはカブレラを除き小久保、松中らベテランも含めた主力野手も出場している。味方同士の紅白戦では負傷などを恐れ、投球に多少の遠慮が入ることもある。ましてや若手投手にとってはなおさらだが、目の前にあるチャンスをつかむために、心を鬼にするつもりだ。

 「山田さんがいい投球をして刺激にもなっているし、正直焦りもある。結果を出したい」。

 開幕ローテは杉内、和田の両エースが確定しており、16日の紅白戦で3回無安打無失点と好投した山田が当確ランプをともしている。残されているのは実質3枠。今日のマウンドで結果を残せば、26、27日に行われる広島とのオープン戦の先発切符をつかめる可能性が高い。オフに飛び込んだプエルトリコでの武者修行で急成長し、ローテ入りの期待が高まった右腕。恐れることなく、精神面でも成長した姿を今日のマウンドで見せつける。

 [2011年2月19日12時17分

 紙面から]ソーシャルブックマーク