3・18、トリプルKがそろい踏みだ。阪神にFA加入した小林宏投手(32)と藤川球児投手(30)、久保田智之投手(30)が、早ければ3月18日のオープン戦横浜戦(横浜)で、初めて順番に登板することがわかった。球団首脳が「主力がそろうのは開幕前の3、4試合」と話した。新勝利の方程式で、開幕前の総仕上げだ。

 阪神の「目玉」は開幕直前にベールを脱ぐ。今オフ最大の補強、小林宏獲得で結成されたトリプルK。「8回の男」の加入で、久保田、藤川とともに強固な救援陣となる。球団首脳は「主力がそろうのは開幕前の3、4試合になる。そうなってから」と話した。

 17日は開幕の相手ヤクルト戦(神宮)。そこを回避し、18日横浜戦(横浜)以降の4試合でシーズンさながらの起用法を試していく。経験豊富な3投手の調整は、ある程度本人に任せており、3人そろって投げるのは開幕直前で十分というわけだ。

 小林宏は、21日の紅白戦に登板、1回1安打無失点と、安定した投球を見せた。昨年はオープン戦で右肘を痛め、開幕に出遅れた。同じ過ちを繰り返さないように、球数を抑えながら調整している。

 藤川も21日の紅白戦で1回1安打無失点。手応えをつかんだが「肩、肘はしんどかった。筋疲労。乳酸がたまりすぎて痛いよ」と実戦での登板をしばらく控える予定。昨年のオープン戦初登板は2月28日のオリックス戦(春野)だったが、3月上旬まで走り込みを重点的に行っていく。

 スロー調整を続けてきた久保田は、キャンプ終盤にさしかかり、ペースを上げてきた。球数制限を設けながらブルペン投球を行ってきたが、前日22日は90メートルの遠投を行った。休日だったこの日、今キャンプ初の休日返上で調整した。

 「(体は)全然大丈夫なので、だからフリー打撃にも投げる。明日以降のために、体を動かすだけです」。

 24日に初のフリー打撃に登板するため、ランニング、30メートルの距離でのキャッチボールを行った。実戦登板は現段階では未定だが「照準は開幕」という方針に変わらない。

 昨年の救援陣の防御率は3・91。09年に比べ1・24も低下した。リリーフ陣が強化されれば、チーム力アップは確実。トリプルKの活躍が、優勝へのカギを握ることは間違いない。理想型でオープン戦を締めくくり、開幕を迎える。

 [2011年2月24日11時23分

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