<オープン戦:ソフトバンク0-0阪神>◇3日◇福岡ヤフードーム

 整いました、必勝パターン!

 ロッテからFA移籍した阪神小林宏投手(32)と守護神藤川球児投手(30)が、オープン戦で初競演。ともに1イニングを無失点に抑え、3試合連続無失点リレーをアシストした。チームは、オープン戦では16年ぶりとなる32イニング連続無失点。藤川の「火の玉ストレート」はお預けとなったが、「新KKコンビ」が試合を締める。

 貫禄のKKリレーだ。昨季29セーブの小林宏から28セーブの藤川へ。阪神で初めて披露された豪華な救援リレーが実現した。小林宏が「(リレーは)意識していない。自分のことでいっぱいいっぱい」と言えば、藤川も「たまたま、そういう形(リレー)になった」と自然体だ。

 7回、小林宏がオープン戦初マウンドに上がる。先頭内川を3球三振。四球後、今宮を高め直球で遊ゴロ併殺打。普段通りにコースを狙って最速144キロ。当たり前のように1回を3人斬り。「(内川には)追い込んでいて、しっかりワンバウンドさせられた。自分のピッチングはできた」と振り返る。8回、藤川もオープン戦初登板だった。2死から一、三塁とピンチを招くも、田上をフォークで三飛に抑える。最速は146キロながら、1回無失点で切り抜けた。

 2人はコンビネーションも意識している。食事、キャッチボールに移動も共にする親密さ。登板後、藤川が「併殺は多いんですか」と小林宏に質問。「ああいう場面でダブルプレーが多かったら(自分の)出番は早くなる。『多くはない』と言われたけどね。まずは自分の投球だけど準備にもかかわる。そういうコミュニケーションを取りながらやっていきたい」と信頼を口にする。小林宏も「お互い気づいたことがあればアドバイスしてもらいたい。(球児の存在は)もちろん、心強い」と言い切った。

 強いきずなで結ばれたKKコンビも初めてお披露目され、投手陣はオープン戦32イニング連続無失点。真弓監督は「(小林宏は)安定している。点を取られる感じがしない。球も走っているしね。本番でもこの並び?

 もちろん、そうなってくる」と明言した。【佐井陽介】