阪神新井貴浩内野手(34)が10日、東日本大震災の被災者・被災地支援のため、個人でチャリティー活動を行う考えを明かした。明日12日広島戦で開幕する今季公式戦で1本塁打につき10万円、1打点につき5万円を義援金として送る。シーズンを通じて3・11からの復興を願い、ともに戦おうというものだ。虎の4番が、一振りに魂を込める。
明日に迫った開幕を前に、新井が思いを行動に移した。東日本大震災の被災者、被災地を支援するため、今季公式戦で1本塁打につき10万円、1打点につき5万円の義援金を送る。
新井
今年はずっと被災者の方、被災地のことを思い続けてプレーしたい。その思いがあるので、こういう形にさせていただきました。
いまだ被害状況の全容すら見えない中、復興への道のりは果てしなく遠い。でもその道のりに、野球を通じて少しでも力になりたい。特別な思いで迎える開幕戦から秋の公式戦終了まで、バットに復興への願いを乗せることを決めた。
「想いを胸に共に頑張りましょう」。9日、被災者への激励メッセージを寄せ書きした横断幕には、力強い文字をペンで記した。家に帰れば2児のパパ。子どもたちには「ご飯を食べられない人もいっぱいいる。自由に水を飲めない人もいっぱいいる。(今の生活が)当たり前と思っちゃだめ」と毎日のようにただしているという。痛みを分かち合い、ともに前に進みたい。その思いはシーズンを通して忘れない。新井らしい考え方が奥底にあった。
労組選手会長としても、先頭に立って復興支援活動に取り組んできた。3月末には選手会が1億2000万円の義援金を送ったが、それは給料がわずかな選手も含め、12球団のほとんどの選手が出し合った結晶だった。中には「匿名で」と寄付した選手も数多くいたという。球団の垣根を越えたプロ野球人としての心意気に、胸を打たれた。さらなる支援策として「僕に何ができるかを考えた」とき、個人成績を通じてのチャリティー活動が浮かんだ。
新井自身にとっても、これ以上のモチベーションはない。打てば打つだけたくさん義援金を送ることができる。チームの勝ちを呼ぶ一打で、思いを伝えることができる。仮に19本塁打、112打点の昨年の成績に換算すれば、義援金は750万円になる。だが目指すのは、もっとたくさんの支援になる昨年以上の好成績だ。
新井
真剣に全力でプレーすることが、小さい力かも知れないけど勇気を与えられると信じてやりたい。
タテジマ移籍後初めて4番で迎える開幕戦。ムダな1打席、ムダな1球はない。魂のスイングで結果を出す。【松井清員】




