快挙へ、日本一へ、異例の二刀流ダ。通算400本塁打と2000安打のかかる今季、ソフトバンク小久保裕紀内野手(39)が2種類のバットを用意した。対右腕、対左腕で使い分ける、自身にとっても異例の試み。12日のシーズン開幕へ、ベテランの準備は整った。
18年目のシーズンを小久保は二刀流で乗り切る決意だ。福岡から大阪への移動日。待望のシーズン開幕を迎える準備はすべて終えた。2種類のバットが、大記録達成を後押しする。
「2種類のバットを使う。(相手投手の)左右でね。プロに入って4、5年目くらいまでは、2種類で打っていたかなあ」
対戦する投手の左右によって、2タイプを使い分ける。対右投手には自身がEタイプと呼ぶもの。昨季使いこなしていたオーティズタイプのヘッドで、グリップが極端に細いモデルだ。対左投手にはずんどうタイプでこちらはDタイプと呼んでいる。Eタイプは最大直径65・5ミリでヘッドが効くがミートポイントは狭い感覚。対してDタイプは、最大直径64ミリながら手元まで太く、表面積が広い特長がある。
「左は(内角に)入ってくるボールが多くなる。帆足とか成瀬のカットボール。詰まっても押し込めるように(手元まで)太い方がいいかな、と思って。チェンジアップとかは、もともと拾える方だから」
昨季は左右別成績でそれほど差はなかったが、チームも苦手とする西武帆足、ロッテ成瀬、日本ハム武田勝などの左腕には苦戦した。内角に食い込んでくるカットボールやスライダーを粉砕するべく、異例の二刀流を決断した。
快音を残し続ければ、快挙も待っている。通算400号には、あと1本塁打。2000安打には、残り130安打に迫っている。さらにこれまで、199投手からアーチを記録。12日、オリックス開幕投手の木佐貫から本塁打を放てば、200人斬りも達成することになる。
「最初は(2種類を)ランダムに使っていた。Eの方がヘッドが効くし、飛ぶのは飛ぶけどね」
25戦の対外試合をへて導いた結論に、迷いはない。小久保が2種類のバットを携え、開幕を迎える。【松井周治】




