<日本ハム4-1ロッテ>◇15日◇札幌ドーム
照明が落とされ薄暗くなった札幌ドームのグラウンドを、ようやく勝利の花火が照らした。今季から導入されたこのイベント。今季初白星に「1週間以上かかった感じ。ひとつ勝つということは、こんなに大変なんだなと思った」。日本ハム梨田昌孝監督(57)の言葉には、実感がこもっていた。
なかなかつながらなかった上位打線が、この日は機能した。目を引いたのが今季から2番に座る陽岱鋼。1回は四球で出塁した田中を、犠打できっちり二塁へ送った。攻撃の基本の形が今季3試合目で初めて決まり、続く3番糸井が先制2ラン。
「次の打者につなぐというのが2番打者の役割ですから」と陽。守備でも2-0の3回1死二、三塁の場面で清田の右飛を捕球すると、すぐさまホームへ送球。鮮やかなレーザービームでタッチアップした三塁走者の竹原を刺し、併殺でチームの窮地を救った。「僕の見せ場ですから」と頼もしかった。
3年連続で連敗スタートとなったが、指揮官の心は折れていなかった。開幕2連敗で迎えた14日の休養日、梨田監督は初白星を祈願するため北海道神宮を参拝していた。「参拝ですか?」という係員の質問に「2敗です」と、すかさず返した。「3敗」にかけた梨田監督特有のダジャレ。厳しい状況に置かれても、上に立つ者として心の余裕を忘れなかった。
試合後の梨田監督は「いつも出来るわけじゃないけど、それぞれの役割分担が今日は出来ていた」。存分に指揮を振るい、選手たちがそれに応えた。これからは地に足をつけ、頂点だけを見つめることができる。【中島宙恵】



