最強Gキラー襲名目前でも、阪神能見篤史投手(31)は自然体を貫いた。他の先発投手陣と甲子園で調整。今季2度目の登板に向けて「相手は特に関係ない。阿部さんはいないけど、変わっていることはない。(連勝中だが)いつかは負けるでしょうけど、個人のためにやるわけじゃない。できることを、しっかりやるだけ」とクールに言った。

 “お得意さん”相手に、5日の練習試合でも登板が予定されていた。だが、3月28日に発熱したこともあり、予定変更。回避の裏には、最新データを相手に与えないようにする狙いもあった。

 巨人には昨年のクライマックスシリーズ・ファーストステージで敗れたものの、レギュラーシーズンは09年から7連勝中。47~48年の梶岡忠義、79年の小林繁が持つ8連勝の球団記録まであと1勝。12日の広島戦でも勝利投手となり、レギュラーシーズンも12連勝中だ。「毎回、緊張はする。試合に入れば、細かいことを気にせずやっていきたい」と言うように、頭をリセットして臨む。能力を発揮すれば結果が出ると信じて、左腕を振る。今季初の伝統の一戦で最強Gキラーの称号を手に入れる。【鎌田真一郎】