エッ、初連勝の秘策は捕手4人?

 最下位オリックスが今日20日、12球団最遅となる31試合目での連勝を目指す。9度連勝の壁に跳ね返され、すでに球団ワーストも更新。だが「阪急」が再び復活する今回の2連戦でこそ、負の記録に終止符を打ちたい。相手は75年に初めて日本一に輝いた時と同じ広島、ユニホームも当時の復刻版。名門の名にかけて挑む10度目の正直へ、岡田彰布監督(53)監督がウルトラプランで臨む。

 (1)伊藤昇格、日高DH

 今日20日、再調整を命じていた伊藤光捕手(22)を再登録する。これで捕手は鈴木、日高、前田大、伊藤の4人。だが指揮官の狙いは、12球団最低のチーム打率2割1分2厘からの脱却にある。白羽の矢を立てたのはパンチ力もある日高の打力で、初のDHや代打の戦力と計算。バリントン、大竹と右の先発が予想される2連戦で起爆役を任せる可能性が高い。

 (2)西を中5日

 連勝をつかみ、一気に3連勝も頂く。広島2戦目には4勝で勝ち頭の西勇輝投手(20)を初の中5日で投入する。福間投手コーチは「いい投手を使って行く」ときっぱり。交流戦初体験の西も「広島は強いんで警戒したい。でもベストを出したら結果は出る」と気合を入れた。伊藤が降格中の前回は初黒星を喫したが、開幕4連勝を飾ったバッテリー復活で5勝目を狙う。

 (3)野手14連勤

 チームは京セラドームで全体練習を行った。野手は3回連続の休日召し上げで、試合も含め最低14連勤となる。「打てないから練習するしかない」と正田打撃コーチ。阪急のヘルメットで打ち込んだT-岡田外野手(23)も「連勝がないのは重々承知しています」とV撃を誓った。勇者になるオリックスが、総力で鯉料理に挑む。【松井清員】