<西武7-4オリックス>◇9日◇西武ドーム
勝たせてもらった。西武涌井秀章投手(25)は6回を投げきることができなかった。直前に3点のリードをもらいながら、イ・スンヨプに本塁打を打たれると、2死までたどりつきながら一、三塁のピンチを招いて降板した。「球数的にもあの回で終わりと分かっていたんですけどね。本塁打は仕方ないとしても、その後がいけなかった」と反省の弁。リリーフ陣の踏ん張りと打線の援護がありがたかった。
チームの連敗を6で止めた1勝は、6月1日の巨人戦以来となる勝ち星だった。その間、未体験の4連敗を喫した。何とかトンネルを抜けだそうと、体質改善に取り組んだ。昨季終盤の失速の原因となった足つりについて、専門医に相談。指摘されたのは汗をかいた時の水分補給についてだった。これまでは「味がついてると、つい飲み過ぎてしまうと思って、水で口をゆすいで少しずつ飲むようにしてました」。だが、指摘を受けて、練習中から高濃度のクエン酸とアミノ酸の入った飲料をしっかり飲むように心がけた。
この日の投球は122球。内容は最高とは言い難いが、先に失点しないよう冷静に、そして丁寧に投げた。渡辺監督からも「今日の登板は内容ではなく、エースがチームに勝ちをつけることが大事だった。逃げる展開をつくってくれたことが大きかった」と褒められた。連敗中、もがいたことが結果につながった。
それでも、まだまだ本来の涌井ではないことは、本人が一番強く感じている。試合後、守護神牧田から差し出されたウイニングボールに手を伸ばそうとはしなかった。「次は野手を助けないと。そういう気持ちです」。頼もしいエースの完全復活が待ち望まれる。【竹内智信】



