お暑いのがお好き-。阪神新井貴浩内野手(34)は、すべて屋外で行われる12日からの9連戦を歓迎した。「暑さには慣れている。暑いのは好きだからね」。1週間の遠征後にもかかわらず、その元気さが頼もしい。

 11日は秋田帰りで伊丹空港から甲子園へ直行した。室内練習場で約30分間、休日を返上して打ち込んだ。

 甲子園、横浜、マツダスタジアム…。猛暑の屋外ゲームが、新井の栄養剤になる。今季屋外では打率2割6分4厘、6本塁打、27打点。試合数が違うために単純比較はできないが、ドームの2割3分9厘、1本塁打、7打点とは別人のようだ。

 本人の言う通り夏に強く、昨年は8月に月別最高の打率3割4分7厘、7月も3割3分7厘。6月までの不振から盛り返した。

 不振で約1年ぶりに4番を外され、6番に降格してから3試合。「いろいろな気持ちや考えはあるが、引きずりながらプレーはしていない」と影響は否定した。打撃の調子に「少しずつよくなっている。打席でのボールの見え方とか、対応の仕方とかね」と浮上の感触も持っている。

 前半戦のうちに借金4を返すには7勝2敗が必要。「気持ちは1試合1試合だけど、それは1つの目安だね」。夏男が熱帯夜の主役になる。【柏原誠】