<オールスターゲーム:全パ4-3全セ>◇第2戦◇23日◇QVCマリン

 小久保パンツで復活!?

 右太もも裏肉離れのソフトバンク内川聖一外野手(28)が球宴で離脱後初の安打を放った。7回2死二塁、里崎の代打で登場。巨人沢村の直球を左中間へ運んだ。立ったまま二塁に達する一打で、4点目を奪った。“実戦”安打は6月19日、交流戦の横浜戦以来だった。

 「今日はちょっと自分のユニホームではなく、手違いで小久保さんのユニホームをはいて試合に出た。小久保さんのパンツのおかげ。サイズもそんなに違わなかった」

 交流戦終了直後に患部を悪化させ登録抹消された。リハビリを重ね、何とか代打で打席に立てるほどに回復した。まだ完治していない下半身に、尊敬する先輩の魂が乗り移ったのかもしれない。代走を送られベンチに戻ると、秋山監督に「あごタッチ」された。指揮官の意外な祝福に思わず爆笑した。

 「直球を待っているところに直球が来たので。復活というにはまだまだ。監督からあごタッチされた。シーズン中はなかったのに。自分にとって自分をアピールできる場所はここ(球宴)しかない。そういう意味では元気というのを見せられて良かった」

 秋山監督は「投手相手にしばらく打席に立っていないのに、確実にとらえる。技術がしっかりしているから打てる」と絶賛した。今日24日の第3戦も代打で出場予定。その後、再びリハビリ生活に戻る。だが、内川の復活は近い。真夏の祭典で、そう強く印象づけることができた。【奈島宏樹】