<西武1-6オリックス>◇29日◇西武ドーム

 オリックスが西武に快勝で遺恨も解消?

 先発寺原隼人投手(27)が4年ぶり2ケタ勝利となる10勝目。打線も4戦連続2ケタの12安打と打ち込んだ。岡田監督は遺恨試合の話題にも「普通にやるだけやん。野球やからな」と底抜けに明るい声で笑った。

 昨年から数々の小競り合いをしてきた両軍。11日の対戦でも中島への死球を巡って、両軍が乱闘寸前のもみ合いを展開。警告試合が宣告された。試合後は西武光山バッテリーコーチがなかなか立ち去らないオリックスベンチ前に乗り込んだ。渡辺監督が言い争ったオリックス山田バッテリーコーチを「よく分からねえクソガキが」と呼ぶなど、導火線はいくつもあった。

 試合前のメンバー交換では渡辺監督は岡田監督と目を合わさず、あいさつもなし。そんなファイティングポーズも横綱相撲で引っ込めさせた。「後半戦ずっとヒット出とるし、いいとこで追加点取れとる。やっぱりピッチャーよ。先発が普通にある程度放ったらゲームになるよ」。どこまでも指揮官はご機嫌だった。

 借金はまだ5ながら今日30日には15日ぶりのAクラス復帰の可能性がある。最下位に沈む西武と過去のいざこざで付き合うわけにいかない。【押谷謙爾】