巨人原辰徳監督(53)が1日、坂本勇人内野手(22)を東京ドームに呼び出して、極秘練習を行った。監督個人の公式ホームページ(HP)で明かした。この日は先発投手だけ川崎市のジャイアンツ球場で練習を行い、野手はオフだった。試合も練習もない東京ドームで、2人きりの練習だった。HPには「2人での特訓です。1時間半、汗を流しました」と書かれている。ブルペンでマンツーマン打撃練習を行った模様だ。

 異例の特訓は、坂本の奮起を促すためにほかならない。前夜7月31日のヤクルト戦で、原監督は坂本を5回で途中交代させた。「フルイニング出場にこだわっていたみたいですが、フルイニング出場というものは、活躍し続ける選手が得るものです。満足な成績を残していない選手を起用し続け、『これでいいんだ』と思われては、将来にも影響が出てきます」とHPに記した。22歳にして、不動のレギュラーの立場を確立しているが、今季は打率2割4分6厘と伸び悩んでいる。「将来のジャイアンツにおける坂本の存在は、非常に大きなものです」と話す若武者の、さらなる飛躍を期待しての行動だった。

 また、今日2日の阪神戦からラミレスを4番に戻す考えがあることも明記。右足甲の負傷離脱から後半戦に3番で復帰したラミレスから「4番に戻してほしい」と直訴されたことも明かしている。代役4番を務めた長野の成長を感じている原監督。まだ、一気に巻き返せるほどの勢いはないが、そのための準備を1つ1つ行っている。【金子航】