<日本ハム3-2オリックス>◇19日◇札幌ドーム

 敗者のオリックス岡田彰布監督(53)は怒りが収まらなかった。延長10回2死満塁。3ボール1ストライクから、岸田護投手(30)がスケールズに投じた5球目。内角真っすぐの判定はボールだった。押し出し四球でサヨナラ負けという無残な結末…。「八百長みたいなもんやん」。吐き捨てるように言うと、札幌ドームの通路を大股で歩きながら審判室へ怒鳴り込んだ。

 納得がいかなかったのは、外いっぱいを突いた4球目と、押し出しとなった5球目。「おかしくないか?

 ストライク、ボール…。周りもみんなストライクや言うてるやないか。ハムの連中がストライク言うて、笑ってたやろ」と、審判相手に一気にまくし立てた。

 選手たちも怒りの指揮官に同調した。岸田は「いいところに行っていたと思いますけど…」と話し、受けた伊藤光捕手(22)も「僕もストライクだと思います」。しかし、渡田球審は毅然(きぜん)とした姿勢を崩さなかった。自信を持って発したコールだ。事態をパ・リーグ連盟に報告。「自分はボール球と見て判定しました」とキッパリと言い切った。

 ダルビッシュから2点を奪い、連続イニング無得点こそ27回で途切れたが、後味の悪さだけが残る試合となった。