<楽天4-3西武>◇8月31日◇盛岡

 月間勝ち越しを決めた楽天山崎武司内野手(42)の1発は、外野手が1歩も動かない「ザ・タケシ弾」だった。「進塁打のサインが出なかったから思い切って」引っ張り、10試合ぶりの10号3ラン。前回の1本は通算400号で、打った相手も同じ。「東北は楽天一色のはずが、雄星ファンが多くて。息子でもおかしくない年齢。複雑だ」とおどけてみせた。

 上昇気流のチームで蚊帳の外だった。8月20日からの7連勝中、打率1割2分。もがいた。移動試合の日も1時間近く早出の特打。「悔しくて寝られない。打てないシーンを思い出して。2、3時間したら目が覚める。ぶつけるところがないんだよ」。モヤモヤを汗で流しても、28日ソフトバンク戦でスタメン落ち。星野仙一監督(64)の説明は極めてシンプルだった。「打たんヤツは使わん」。奮起するしかなかった。

 7年連続2ケタアーチにも、山崎は素っ気ない。「責任を感じる。調子を戻したい」。監督は「たまには打たんと忘れられる!」と、うれしそうだった。4カード連続勝ち越しで50勝到達。借金は3まで減った。3位争いから抜け出すのに欠かせない、主砲の当たりが戻ってきた。【古川真弥】