野村はノムラが引く。広島野村謙二郎監督(45)が、ドラフト1位指名を表明している明大・野村祐輔投手(4年)の交渉権獲得に燃えている。26日、マツダスタジアムでの投手陣の練習を見守った同監督は「(競合する)可能性は高いからね。なんでも1番になりたいし、これからお祈りするよ」と笑った。

 昨年のドラフトでは、早大・大石を1位で指名し、6球団競合の末に西武渡辺監督に当たりくじを持って行かれた。その際には「この場に立って引き当てられたのはショック」と残念がった。

 指揮官は、野村を「ゲームメークできる素晴らしい投手で、今ドラフトでも5指に入る」というほどほれ込んでいる。指名できれば今ドラフトは成功したも同然だけに、くじになれば今度こそ勝ちたい。同姓のスーパー右腕を引けるか。負けん気では人後に落ちない指揮官が“恋人”を射止める。