ディー・エヌ・エー(DeNA)の春田会長は20日、横浜の買収交渉には長期保有を前提に臨んでいる姿勢を示した。東京・渋谷区の同社で取材に応じ「もしやるんだったら、そんな短期ではやらないですから。当然ながら」と明言した。同社は現在球団を保有するTBSHDと交渉中であることを19日に初めて明らかにしたが、それと同時に表面化した一部の既存球団の反対意見に反論した形となった。

 春田会長は「まだコメントすることはないんですけど」と前置きし、基本的には慎重な口ぶりに終始した。交渉状況は「サインしていたら一定の話をしないといけないと思うし、まだそういう形にはなっていないです」と説明。球団名の要望の有無については「まだお話しできない。お話しできるようになったらお話しします」と語り、球団所有の狙いに関しても「やるんだったらお話しします」と語るにとどめた。ただ長期保有の構想だけは明確に示した。

 一方で、京浜急行電鉄などを中心とする横浜の地元企業グループが買収に名乗りを上げている件を問われると「それはTBSさんのお話だと思いますから。我々がお話しすることではないかなと思います」とかわした。

 TBSHDとは月内の合意を目指しており、交渉は大詰めを迎えているとみられる。ただ、ここにきて一部の既存球団による強い反発、さらに地元関連企業の動きがどう影響するか注目される。