阪神マット・マートン外野手(30)が来季残留で球団と大筋合意に達したことが16日、分かった。今季で2年契約が終了し、去就が注目されていた。2年を基本線とした複数年契約で、推定年俸2億円からのアップが見込まれている。

 南球団社長はすでに残留で合意済みのブラゼル、スタンリッジ、メッセンジャーを含めた助っ人勢の契約について「決まっている」と説明。マートンに関し「サインまでは行っていない。順調に行っていると聞いている」と話した。

 マートンは10月中旬、日刊スポーツのインタビュー内で「正直、今はまだ(今後のことは)分からない」と話していた。夢のメジャー復帰か残留かで心が揺れ動いていたが、最終的に虎の誠意が上回った形だ。

 昨季はプロ野球記録の214安打。今季は2年連続最多安打を記録し、打率3割1分1厘はリーグ2位。逆襲のキーマンだけに和田阪神にとって朗報だ。新指揮官はキャンプ地高知・安芸で「(新外国人は)新しい可能性という楽しみがあるが(マートンのように)安定してると計算できる」と喜んだ。さらに「(打順構想は)ひとつじゃなく3つぐらいある。どこでも対応できる打者。4、5番を打っても対応できる中心になる打者だから、固定できるに越したことはない」と話した。絶大な信頼を受け、マートンが縦じま3年目を迎える。