70歳の1000本ノック!?

 中日高木守道新監督が27日、来春キャンプで自らノックバットを振るう意向を示した。愛知・岡崎市民球場で「名球会野球教室」に参加。ノックについて「コツを覚えているから1000本でも打てる」と気合十分。日程も落合前監督時代の「6勤1休」を継続する方針で、選手を徹底的に鍛え上げる。

 どこまでも若く、エネルギッシュな70歳だ。小学生にノックしグラブを手に丁寧に守備を指導した高木新監督は、ギネスに申請できそうな?

 仰天強化策を打ち出した。来春キャンプで自ら選手にノックを行う意欲。シゴキの代名詞ともいえる1000本ノックも辞さないという。

 「ノックは面白いよ。選手をいじめるのにはね。コツを覚えているから1000本でも打てる」

 こう言ってニヤリ笑うと、早くも標的、いや受け手に主砲森野を指名した。落合前監督もキャンプで自らノックバットを手に主力選手を鍛え上げた。時に選手を失神させたオレ流ノックばりの、高木流1000本ノック。リーグ3連覇のカギを握る森野を強化指定したのは理由がある。

 「森野なんかはノックで動かさないと。若いころはああいう体形ではなかった。まずは足を動かすことが大事。足が動けばバランスが取れてくる」

 今季打率2割3分2厘と低迷した森野を徹底的に鍛え体を絞り、復活へと導く熱い思いを語った。

 キャンプ日程も「休みは月曜休みですよ。6勤ですね」と明言。練習時間については「昨年までのように長くはならないかもしれない」というが、常勝オレ竜の礎を築いたシステムを新政権でも続ける。コーチも一新し、担当スコアラー制も廃止…。これまでは落合色一掃の流れが際立っていたが、新指揮官は柔軟な姿勢をみせた。

 この他にも「若手には韓国のチームを相手に、早い時期から実戦をしてもらう」と、キャンプ序盤から実戦を課す。すでに韓国球団からの対戦オファーがあるという。野球教室では、70歳とは思えない身のこなしを披露。元気いっぱいの指揮官は、キャンプインの来年2月1日が待ち切れないようだった。【八反誠】