異例の値下げ交渉!?

 中日の選手会納会が2日、名古屋市内のホテルで行われ、吉見一起投手(27)が選手会長に信任された。来季7年目を迎えるエースは、ファン集客のために入場券の値下げを球団、ナゴヤドームに直談判する考えを明かした。

 「僕らは子どもに夢を与える職業。そのためにも球場に来て生でみてほしい。駄目もとで球団やドームに相談したいと思う。それくらいやらないといけないと思う」

 新選手会長がもっとも憂慮しているのはドームに足を運ぶ子どもが減っていることだった。現在、ナゴヤドームのシーズン中の観客動員数は3年連続で前年比を割っている。収入に直結する入場料を下げることは球団にとっても、選手にとっても大きなリスク。それを承知であえて声を上げた。

 「例えば5階席だけでも安くするとか、弁当をつけるとかやり方はある。契約更改の時には(球団に)言おうと思っている」

 この日は高木新監督が就任会見を行い「ナゴヤドームに来てください」とファンに呼びかけた。その声に呼応するかのような発言。「監督も『ファンとともに』と言っている。僕らも何かしていかないといけない」。吉見は学校訪問などのプランも温めているという。数々のタイトルを手にした右腕はグラウンドの外でも動き回る。