マー君が新たな目標を掲げた。楽天田中将大投手(23)が6日、兵庫・伊丹でトークショーを行った。沢村賞などタイトルラッシュのシーズンだったが、来季目標を問われ「MVPです」と宣言した。優勝チームから選ばれるのが通常の同賞。名実とも楽天の柱となる来季は、チームと個人の成績を両立させる。

 母校の小学校訪問、後援会の激励会と並ぶオフの、ふるさと恒例行脚。地元から見守ってくれた人たちに、田中は頭を下げた。「皆さんの声援に力を感じた1年でした」。優しい拍手に包まれニッコリ笑ったが「MVP」の話題には顔を引き締めた。「優勝しないと、なかなか取れない。タイトルを取ってもチームの成績が一番ですから。両方のバランスが良くないと素直に喜べないですね」。

 投手タイトルを、ほぼ総ナメにしても、ペナントレースは5位。記者投票で決まるMVPは計414点で2位につけるも、1位のソフトバンク内川は757点で大差をつけられた。「リーグ優勝と日本一。来年こそは、やらないと」という締めの決意に偽りはない。

 後輩に伝えたかったことがある。母校で野球少年の6年生に「やっておいた方がいいことはありますか」と聞かれ「1日、1日を無駄にしないように生活する。その積み重ねで野球もうまくなるし、いろんな部分で成長できると思います」と答えた。真摯(しんし)な言葉は、これからも変わらない田中の生きざまを示している。【古川真弥】