33万人のコールも…。ソフトバンクからFA宣言し巨人入りが確実な杉内俊哉投手(31)が11日、ホークスへ事実上の決別宣言を行った。福岡市内中心部で約33万人が集まったVパレードに参加。孫正義オーナー(54)や笠井和彦オーナー代行(74)から慰留され、沿道のファンからも「行かないで~」と絶叫された。

 杉内は「気持ちは重々、伝わっている」としみじみ話したが、成果報酬型の年俸制度を巡る球団との溝は埋まらないと強調した。

 「このままではどんどんFAで出て行ってしまう。僕だけの問題じゃない。内川だって来年もあの成績を残さないと上がらない。税金も払えない」

 笠井オーナー代行は「成果報酬型という言葉が一人歩きしている。誤解を解きたい」としたが、近日中に行う残留交渉に杉内本人は出席せず、代理人の酒井辰馬弁護士(45)だけが臨む見通し。その場でソフトバンクに断りを入れる可能性も高い。一方で杉内は「巨人との交渉はこれが本来のあり方だと思った。新鮮だった」と好印象を繰り返した。「巨人杉内」誕生は秒読み段階に入っている。【奈島宏樹】