冬の花火大会でV3景気づけ!

 ソフトバンクが春季キャンプ地の宮崎・生目の杜(いきめのもり)運動公園で推定3000発の花火を打ち上げることが22日、分かった。福岡ヤフードーム恒例の「勝利の花火」を思わせるイベント企画で、V3と日本一連覇を祈願して地元が大乗り気。最終クールの2月25日の実現に向けて最終調整中だ。

 日本一球団のキャンプは何と季節外れの花火大会という特別なおまけ付きだ。毎年2月末の土、日曜日に各種イベントを行ってきた「ホークスフェスタ」で花火は初の試みになる。予定される同25日はオープン戦広島戦(都城)と残留組の練習があり、見学者は夕刻まで生目の杜に居残ると、3000発のでっかいサービスを拝めるわけだ。

 球団だけでなく、福岡ソフトバンクホークス宮崎協力会など地元支援団体から「日本一のムードを後押ししたい」との声が上がり、壮大な企画が動いた。

 ソフトバンクと言えば、福岡ヤフードームで勝利した際に屋根から打ち下ろされる8発の「勝利の花火」が有名。昨年は連勝のたびに増量される“ボーナス花火”でV機運をファンと一緒になって高めた。リーグ3連覇と日本一連覇へ土台づくりをする宮崎から、今回は景気づけとして打ち上がる。

 宮崎キャンプはダイエー時代の04年から行っている。ただ、高知からの移転後は結果が残せず、地元は毎年気をもんでいた。ようやくリーグ連覇と日本一を達成し、常勝軍団の第2の故郷として胸を張れるようになった。

 今回は豪快な花火大会だけでなく、キャンプイン前日の31日に、宮崎県庁を起点に優勝パレードを開催。セレモニー後のスタートが午後6時20分ごろで異例のナイトパレードとして実施されるのだ。

 市内デパートで折り返す10年1月の巨人と同じルートながら、中央分離帯のヤシの木にLEDライトが輝き、カクテル光線も交わる。ここでも花火が登場するという。東京ディズニーランドのエレクトリカルパレードをほうふつさせる趣のあるものになりそうだ。

 リーグVで迎えた昨春キャンプではメーンのアイビースタジアムの三塁側入場ゲートに記念プレートが設置され、秋山監督は「今年は日本一のプレートをここに掲げたいと思います」と約束した。

 約束を果たして宮崎に舞い戻ってくる。注目度の高いキャンプを、冬夜空に映える花火がさらに盛り上げそうだ。【押谷謙爾】