来年のルーキーに出世部屋が用意される!?

 日本ハムが千葉・鎌ケ谷の「勇翔寮」にあるレンジャーズ・ダルビッシュ有投手(25)の部屋を来年入団する新人に割り当てる可能性が高いことが27日、分かった。前エースが05年の日本ハム入団以来、使用してきた出世部屋が8年ぶりに空室になる。今年の新人は既に入寮済みのため、新しい入居者は、今秋のドラフトで入団する選手の中から据えるつもりだ。

 05年から7年間、前エースが1軍に定着しても家具などが置かれたままだった“開かずの扉”が8年ぶりに開く。新たな家主は、まだ見ぬスター候補に絞られた。ポスティングシステム(入札制度)で史上最高額の契約を勝ち取った投手の下地が作られた部屋の継承。大渕スカウトディレクターは「空室のままにしておいても、しょうがない。普通に考えれば来年のドラフト1位の選手が使用すればいいのでは」と話した。投手に限らず、大きな飛躍を期待する選手に居住権を与えたい考えだ。

 “人気物件”は、ドラフトでも有利に働くかもしれない。ドラフト3位石川慎吾外野手(18=東大阪大柏原)は「そりゃ、空いてたら入りたかったです」と残念がった。ポジションは違うが、プロの世界で結果を残した選手が過ごした空間に憧れる選手は多い。プロ入りを目指す選手が私生活からポスト・ダルに憧れ、チームに好印象を持つ可能性も十分ある。

 現在、ダルビッシュの部屋には私物が数点残っているという。片付けられ次第、ハウスクリーニングを施す予定。新入居者=スター候補が現れるのを待つ。【木下大輔】