オリックスの新外国人・李大浩内野手(29=韓国ロッテ)が、推定140メートルの場外弾をぶっ放した。3日、フリー打撃で77スイング中6本の柵越え。圧巻は防球ネットを越える左中間への衝撃弾だ。

 高い放物線が中堅122メートルの宮古島市民球場を飛び出した。ボールは室内練習場前に止めてあった車の下に飛び込んだ。あわや、車のガラスを破壊しかねない危険な飛距離だった。

 李大浩

 休日前だから少し力を入れただけ。正直、キャンプが終わるまでは私が全力で打つ姿は見られないでしょうね。

 これでフルスイングじゃない?

 本人談は耳を疑うものだったが、岡田監督は「あれは五分か六分の力と思う。上に上がって落ちてこない打ち方」とうなずいた。

 宮古島市役所も安全対策に乗り出す。同球場は普段は左から右に強い風が吹くため「左中間はめったに場外がでない」と同市関係者。まず「危険」という看板の設置など応急処置を施す。その後は球団と話し合い新しい防球ネットの必要性を検討していく構えだ。

 李大浩は、3日間の第1クールを終えて「練習量が多いので楽しいし、うれしい」とニヤリと笑った。全力スイングを解禁すれば、どこまでボールを飛ばすのか。韓国3冠王の看板に偽りはない。【益田一弘】