ロッテの「遊撃手総選挙」の最終候補者にドラフト3位鈴木大地(22=東洋大)が生き残った。2点適時二塁打を放った前日11日の紅白戦に続き、12日も2番遊撃で出場。初回無死一塁から送りバントを成功させ、6回の守備では遊撃手争いのライバル、細谷圭内野手(24)の三遊間へのライナーを横っ跳びで好捕した。打撃で3打数無安打に終わったこともあり「打たないと使ってもらえない」と反省。だが、西村徳文監督(52)は「しっかりアピールしていた」と評価した。

 西岡のメジャー移籍後、遊撃手が不在となった。昨季開幕スタメンだった荻野貴が右ひざ故障で離脱すると候補者が乱立。8選手が起用される異常事態となった。センターラインを固定できず、最下位に沈む一因となった。

 だが今キャンプで2年がかりの「総選挙」も最終候補者が絞られた。西村監督は2日間の紅白戦で鈴木の他、根元、細谷を起用し続けた。指揮官は「去年の8人は多すぎた。今年は3人プラスもう1人ぐらいの争いになるのかな。みなさんも誰だが分かるでしょう?」と“最終投票”が近づいていることを示唆した。

 鈴木は自らのセールスポイントに「打撃と守備はもちろんだけど、存在感、元気を出していきたい」と挙げた。AKBで言えば元気印の高橋みなみ。ルーキーだが下克上を起こす可能性は十分だ。【広重竜太郎】