<アジアSB:中日2-8サムスン>◇16日◇北谷

 こちらは2冠王斬りだ。中日の4年目伊藤準規投手(21)が韓国サムスン戦で本領を発揮した。4番手で登板し2回を1安打無失点。最速146キロを記録し、昨季の韓国2冠王でこの日も2本塁打した4番崔炯宇(チェ・ヒョンウ)を投ゴロ併殺打に封じた。

 振りの鋭いサムスン打線から空振りも奪った。「しっかりテンポよく投げられました。力負けしないように。そこは試したかったので真っすぐで空振りが取れて良かった」と手応えをつかんだ。球に効率よく力を伝えるため、体重移動を意識して投げ込んできた成果が出た。

 権藤投手コーチは「本来の力を出した。あれなら使えるよ。この力を出し続ければ合格だ」。伊藤は「もっと精度を上げて開幕ローテーションを目指したい」と言い切った。21歳の若武者が、先発ローテに殴り込む。