順位は二の次です。DeNA中畑清監督(58)が春季キャンプを打ち上げた27日、オープン戦の順位について「悪いよりはいい方がいいけどね。それより中身。順位はついて来ちゃうものでしょう」と、こだわらない考えを明かした。

 逆転勝ちした25日の古巣巨人戦の前には「勝負にこだわっていく」と話すなど、勝つことに意欲をみせてきたが、少しトーンダウン。そのわけは、過去の“トラウマ”があった。「オープン戦で3冠王とった時があったんだけど、その年は開幕3試合ノーヒット。オープン戦の数字がいい時は、シーズンよくないんだよ」。入団7年目の82年。オープン戦16試合で打率4割7分5厘、8本塁打、26打点と打ちまくった。実際には、打率は最終日に抜かれて2位だったが、2部門は1位。そう思い違いをしてしまうほど絶好調が一転、開幕3試合無安打に終わったことが、口を鈍らせた。

 負けてよし、ということは毛頭ない。指揮官として初めて臨んだキャンプに「戦う準備ができたことに100点」と手応えを感じている。今後は成果を結果につなげる段階に入る。「ミスの多い野球では本番で勝てない。勝つことを目標にやっていきたい」。開幕まで約1カ月。トラウマも払拭(ふっしょく)する戦いをみせる。【佐竹実】