ヤクルト小川淳司監督(54)が、開幕スタメンについて担当記者「総選挙」を行う珍プランを披露した。12日、甲子園球場で全体練習を行った。ブルワーズ青木が抜けた今季、ここまで中堅、右翼、遊撃に絶対的な本命は不在。さらに予告先発導入で、打線の組み替えが可能になる。「余計に考えることが多い。用紙を渡すから書いてもらおうか。それをそのままじゃないけど、参考にしようかな」と話した。

 担当記者に限らず、シーズン中からチームを外から見る冷静な目を大切にしてきた。もちろん最終決断は監督自身が下すが、多くの意見を取り入れるのが小川流。一昨年の秋季キャンプではコーチ全員にアンケートを取り、選手の適性を判断したことがある。

 今季の主な案件は3つ

 <中堅>

 青木が抜け、俊足好打の上田がリードするが、11日の広島戦で2盗塁を決めた新人の「ボルト」比屋根渉外野手(24=日本製紙石巻)が台頭。「あの足はすごい」(小川監督)。

 <右翼>

 昨季の本塁打王バレンティンが絶不調。「去年のホームラン王でも2軍はあると伝えた」。対抗は武内、飯原、雄平ら。

 <遊撃>

 2年目山田が奮闘中だが、左手首痛の川端の復帰待ちで、対抗は森岡。

 昨季の開幕前は、決定していないのは左翼だけだった。「今年は決まってないことが多すぎる」と頭を悩ませている。【前田祐輔】