佑の術中にはハマらない。30日の開幕戦で日本ハムと対戦する西武渡辺久信監督(46)が27日、先発予定の斎藤を警戒した。昨季は3度の対戦で1度も勝てず「塁は埋めるんだけど、あと1本が出なかった。やっぱり何かを“持ってる”よ」と、実力を認め「序盤のチャンスで打っていかないと」と、斎藤のペースに引き込まれる前に一気に打ち崩す展開をイメージした。

 土井ヘッドコーチは、のらりくらりとかわされた昨季を振り返り「あまり怖さはないが、何となく抑えられた」と詰めの甘さを反省した。開幕戦は独特の緊張感があり、経験豊富な投手でも立ち上がりに苦しむことが多い。斎藤も初めて体験する雰囲気に慣れるまでに時間がかかるはず。同コーチも渡辺監督と同様に「やはり最初のチャンスだね。ランナーを出してからのバッティングでしょう。孝行息子が出てきてくれれば」と、序盤に主導権を握ることをポイントに挙げた。

 リーグ屈指の強力打線が、初回から目の色を変えて斎藤に襲いかかる。昨年9打数6安打と相性の良かった中島は「(斎藤に対して)いいイメージはない。たまたまヒットになったんでしょう」と、慢心を捨てて難敵に挑む構え。中村も「斎藤はいい投手。大崩れしないし球も低めに来る。幸いにも(敵地で迎える)開幕戦は表の攻撃。初回に点を取れればうちのリズムになる」と、1打席目から勝負をかける意気込みを示した。【広瀬雷太】