<ロッテ3-6日本ハム>◇6日◇QVCマリン

 歴史的な開幕連勝街道を突き進んでいたロッテが斎藤の術中にはまった。捉えられそうで、捉えきれない。適時打を放ったサブロー外野手(35)の言葉が物語っていた。「すべての球が打てそう。でもストライクからボールになる球を打たされる。こういう投手が一番、腹が立つ」と首を何度もかしげた。

 3回に里崎が今季チーム第1号となるソロ本塁打を放ち、攻勢を開始。そして4回、3連打で同点とし、なおも1死一、二塁の好機だった。だが今江は甘い変化球をミスショットし、捕邪飛。大松も外角低めに沈む変化球で三振した。5回も岡田がけん制死した後に連打が出たが最後は井口が左飛に終わった。結局4回から3イニング連続で得点圏に走者を進めたが、ノラリクラリとかわされた。

 斎藤の印象が昨季から大きく変わったわけではない。だが微妙な変化を感じ取っていた。今江は「ストレートの割合が増えた」と言い、伊志嶺は「スコアラーから『ボールに角度がついている』と言われた」と釈然としない表情だった。はっきりしているのは、60年ぶりの開幕4連勝で迎えた本拠地開幕戦で初黒星。「気持ちを切り替えてやるだけ」と西村監督。斎藤の残像を消し去り、再出発する。【広重竜太郎】