<ロッテ3-6楽天>◇19日◇QVCマリン
楽天が鮮やかな集中打でロッテの変則投手陣を攻略し、エース田中将大投手(23)の今季初完投をアシストした。2点を追う5回、サブマリン渡辺俊から3点を奪い逆転に成功。同点とされた直後の7回には、ルーキー左腕中後に3者連続タイムリーを浴びせて勝ち越した。終わってみれば安打が出たのはこの2イニングだけ。取られた直後にすぐ点を奪う効果的な攻撃も功を奏し、連敗を3で止めるとともにロッテ戦の今季初勝利を挙げた。
いつまでも田中におんぶに抱っこじゃいられない。楽天打線が意地の波状攻撃を見せた。4回まで渡辺俊に無安打だったが、田中が2点を失った直後の5回に猛然と襲いかかる。1死から嶋、内村の連打で一、二塁とし、好調聖沢が92キロのカーブを右前にはじき返してまず1点。2死後にフェルナンデスが左前へ運び、2点適時打で逆転に成功した。聖沢は「点を取られた次の回、ベンチでも点を取らなければという雰囲気があった。すぐに点を返せたことは大きい」と納得の表情を浮かべた。
頼もしい打線はそれで終わらなかった。同点とされた直後の7回、今度は変則左腕の中後に右のクリーンアップが襲いかかった。2死一、三塁からフェルナンデス、ガルシア、牧田の3連続タイムリーで3点を勝ち越した。取られればすぐ取り返す効果的な攻撃は、エース田中の背中を力強く押した。ヒーローとなったフェルナンデスは「田中のためにも何とか点を取りたいと思って打席に入った。勢いをつけてそのまま勝ちきることができたので、貴重な得点になった」と完投アシストの3打点を喜んだ。
苦しい中で泥くさく活路を見いだした。今回の遠征では、外国人もアーリーワークに参加して室内練習場で打ち込みを重ねた。この日、フェルナンデスが放った2本の適時打は渡辺俊の107キロ、中後の120キロといずれもスライダーを捉えたもの。陽気な外国人が努力の末、左右の特異なタイプに対応して打ち崩した意義は大きかった。大久保打撃コーチは「次にも生きてくる」と、これまで苦しめられてきたロッテからの6点の価値を強調した。
星野監督は「これまでなかなか1本が出なかったけどな。これが明日につながってくれればいい」と連敗を3で止めた打線を評価した。首位ロッテを相手に打線が奮起し、田中も今季初完投勝利。中継ぎ陣を休ませることもできた。投打がかみ合い始め、反攻へのきっかけをつかんだ価値ある1勝となった。【大塚仁】



