<阪神0-1広島>◇24日◇甲子園
やっぱりマエケンだ。広島のエース前田健太投手(24)がチームを救った。阪神打線を相手に8回まで2安打無失点の投球。堂林のプロ初本塁打で挙げた1点を、最後はサファテが守りきり、連敗を「3」で止めた。前田健は対阪神戦5連勝。頼れるエースがコイを再び上昇させる。
エースなら、調子が悪くても勝たなければならない。前田健がエースの義務を果たした。ブルペンでストレートが走らず、キレも不足。危険を感じるや即、組み立てを力で押すことから制球重視に変えた。
コースを突き、直球よりもスライダーやチェンジアップなど、変化球を駆使して阪神打線をかわした。苦しみながら5回まで無安打。6回に微妙な打球が安打と判定され、今季2度目のノーヒッターはならなかったが、後半直球が走りだすと力でも押し、8回を投げ終えてマウンドを譲るまで許した安打は2本だけ。完璧な投球だった。
前田健
いつもより慎重に入りました。丁寧に行ったのがよかった。
援護はわずか1点。8回、堂林のプロ初アーチだった。実は、試合前に堂林にハッパをかけていた。
前田健
甲子園の決勝(09年夏の大会)で右中間に本塁打しているので、今日も頼むよと言ったんです。まさかあそこで本当に打つとは…。ビックリです。
これで対阪神戦は昨季から5連勝だ。チームの連敗も「3」で止めた。まさにエース。しかし、向上心の塊の右腕には、まだ身につけたいものがある。
今季から首に黒と透明の石でできた数珠を巻いている。オフにハワイの石を扱う東京の店で購入したもので「カリスマ性が身につく」効果があるという。カリスマ性と聞いて連想するのはダルビッシュ(レンジャーズ)。「まとっているオーラも立ち居振る舞いも違う。どこから見てもかっこいい」とあこがれる。そんなメジャー右腕に近づくために、努力は惜しまない。
前田健の快投に野村監督も絶賛だ。「素晴らしかった。今日はマエケンに尽きます」。負ければ勝率5割を切るピンチをエースが止めた。DeNAと巨人の下位チーム以外から今季初めて挙げた勝ち星をきっかけに、再び上昇する。【高垣誠】



