<阪神0-1広島>◇24日◇甲子園

 ああ、痛恨の1発…。阪神ランディ・メッセンジャー投手(30)が1球の制球ミスで敗れた。この日も快調なペースで7回まで無失点。落とし穴は8回にあった。1死後、思い切りのいい堂林と対戦し、ボールが2球先行した。3球目だ。外角スライダーを強振され、バックスクリーン右に決勝弾を浴びた。

 「しっかり低いところに投げられれば良かったんだけど…。あの高さに投げようという意図はなかった。もう少し低めに投げるべきだったと思う…」

 広島のエース前田健との投手戦は1歩も譲らないハイレベルな攻防。150キロ級の直球を正確に制球し、110キロ台のカーブなども織り交ぜる。2、3回には4者連続三振を奪うなど、この日も安定感は抜群だった。17日ヤクルト戦(ほっともっと神戸)で来日初完封。阪神の助っ人では68年のバッキー以来44年ぶり、チームでは92年湯舟以来20年ぶりの2試合連続完封勝利も現実味を帯びてきた直後の今季初被弾だった。

 シーズン1敗目を喫したが「負けてなお強し」を示した。終盤に入っても150キロ台を連発。8回2安打1失点、9奪三振の投球は勝利投手に匹敵する好内容だ。藪投手コーチも「ああいう形で投手戦になると1発で決まりやすい。先発として十分な仕事をした。次やな」と評価した。週末からの9連戦もフル回転を求められる。好調な助っ人は前を向く。「しっかり仕事はできた。誰が相手投手でも自分の集中力を高く保つだけさ」。この日は堂林にプロ初アーチを献上し、快挙を逃したが、剛腕ぶりを見せつけた。【酒井俊作】