<楽天0-4日本ハム>◇29日◇Kスタ宮城

 大記録達成の勢いは止まらない。日本ハム稲葉篤紀外野手(39)が再び走り始めた。史上39人目の通算2000安打達成から一夜明けたこの日は、今季11度目の複数安打となる4打数2安打。「新たなスタート。そんな気持ちですね」。自身の快挙に区切りをつけ、チームの勝利のために安打を重ねた。

 次の1安打が早く欲しかった。前日28日は第1打席で記念の一打が飛び出したが、続く打席は全て凡退。「2000安打を打って、ピタリと止まるのは嫌だった」。言葉通りに2回の第1打席で左前打を放つと、6回の第3打席では右翼フェンス直撃の二塁打と歩みは止めない。「2本目(の安打)なんか特に(スレッジの4号)2ランに結びついた。よかったと思います」と、勝利につながる一打に笑顔を見せた。

 前日は少しだけ、記録達成の感慨に浸った。試合後は仙台市内の宿舎の大広間に栗山監督を始め、コーチ、選手、スタッフ全員が集まった中であいさつをした。感謝の気持ちを伝え、指揮官の乾杯の音頭のあとは、丁寧に1人ずつ握手を求めて回った。そして、普段は飲まないビールも口にした。「自分のお祝いですし。意外とおいしかったですね」。特別な日を堪能し、日付が変われば勝負師の姿にすぐ戻った。

 「今日は(武田)勝でしたし、勝ちたい気持ちが強かった」。勝つことに貪欲な大打者が、これからも首位を快走するチームをけん引していく。【木下大輔】