2軍調整中の楽天岩村明憲内野手(33)に二塁再転向プランが浮上した。3月に右ふくらはぎ肉離れを起こした岩村は4月後半に実戦復帰。2軍戦13試合で打率3割3分3厘、1本塁打、4打点と好調だが、本職の三塁は高須と銀次で埋まっている。そこで、星野監督は「旬な時に上げたいが、守るところがない。二塁をやらせたい」と、二塁の守備練習を始めるよう指示。大リーグ時代に経験のあるポジションでの1軍復帰を画策している。

 二塁レギュラーの内村が打率1割台と不振。また、フェルナンデス、ガルシア、テレーロ、牧田と1発が期待できる選手はいずれも右打ち。星野監督は「左打者が1人、欲しい」と求めている。岩村は日本復帰1年目の昨季は故障もあり0本塁打と苦しんだが、日本通算188本塁打。田代2軍打撃コーチは「俺の知っている岩村に戻ってきた」と、主軸として活躍したヤクルト時代の姿に近づきつつあると証言した。本来の力を発揮すれば相手に与えるプレッシャーは大きい。

 現在、楽天は4位。「二塁岩村」が、Aクラス浮上への起爆剤になる可能性は十分ある。【古川真弥】

 ◆岩村の守備位置

 ヤクルトでは98年の1軍デビュー以降、三塁以外は03年の外野15試合だけ。メジャー1年目の07年、デビルレイズ(現レイズ)で初めて二塁を1試合守った。08年からは二塁中心で09年のWBCでも二塁を守った。楽天では昨季は三塁だけ。