<DeNA2-9オリックス>◇27日◇横浜

 韓国の3冠王がついにキングだ!

 オリックス李大浩内野手(29)が9号2ランで勝利に貢献した。1点リードの5回2死一塁で三浦の外角低め直球を右中間にたたき込む芸術弾。月間7本目の量産態勢で、本塁打争いもソフトバンク・ペーニャに並びリーグトップ。主砲が勢いをつけ、DeNA戦は08年から14連勝、今季3度目の3連勝とオリックスが乗ってきた。

 技術と力が融合した。李大浩が130キロの巨体で素早く反応した。三浦が投じた140キロ外角低めいっぱい、黒羽根のミットが全く動かない完璧なコース。そのボールにバックスピンをかけ、右中間に美しいアーチをかけた。本塁から中堅への追い風を差し引いても、衝撃的な2ランだ。

 李大浩

 狙っていたわけではなかった。正直インコースを意識していたけど、体がいい反応をしたかな。

 試合前の練習では左前腕の張りを感じ、マッサージを受けた。1回の守備では石川のヘッドスライディングを右足かかとに受けて顔をしかめた。そんな状態で月間7発目。岡田監督も「足をひねっていたけど。チャンスでいい仕事をしているんじゃないか」。

 わずか3センチ強の修正が、豪打爆発の秘けつだ。「ボール半個分、打つポイントを前に置く」。開幕直後は手元に呼び込んで打つスタイルがあだになり、直球に差し込まれた。「日本の投手はボールにキレがあるから、さらにポイントが後ろになると感じていた」。

 ヒントは岡田監督の言葉。それも聞き耳を立てて“拝借”したものだ。統一球対策として指揮官がバルディリスらにポイントを前にする打撃を求めた。それを隣で聞き、5月からトライ。あっさりものにした。「形を変えるわけじゃない。投手がリリースポイントを前にするようなものだろ。まあ本当に前で打っているか、正直わからないけどね」とニヤリだ。

 李大浩の爆発でチームは、3度目の3連勝。17日巨人戦で借金10に達したが、わずか10日間で6勝1敗、借金5まで戻した。9本塁打でリーグトップに並んだ李大浩だが「全く意識していない。まだ99試合ある」。世界記録の9試合連続本塁打を誇る大砲が、本領を発揮し始めた。【益田一弘】