<楽天8-3阪神>◇6日◇Kスタ宮城
イチ、ニッ、サーン球で先制したのに…。阪神が楽天マー君から1回、2球で1死二塁とし3番鳥谷敬内野手(30)が初球を中前へ先制適時打。幸先よくスタートしたが、続かなかった。鳥谷は2打席目以降も連続二塁打で今季2度目の猛打賞。5回のけん制死は痛恨だったが、バットの復調は心強い。
わずか3球。驚くほど電光石火の仕掛けだった。1回表。1番平野が初球を中前にはじき返す。2番柴田は初球に犠打。3番鳥谷はまたもや初球、外角低めの135キロチェンジアップをためらわずに振り抜いた。糸を引くような弾道でライナーは中前へ。これが先制適時打となる。右翼席の虎党たちは準備不足のまま大歓声。楽天田中の出ばなを早業でくじいた。
鳥谷
どんどん積極的に、というのはミーティングでもあったんで。
昨季の沢村賞男が相手。そう簡単に攻略できないのは誰が見ても明らかだ。1番平野から2回表の先頭6番新井までがファーストストライクで勝負をかけた。片岡打撃コーチは「立ち上がりに追い込まれると難しいピッチャー。積極的に行って、いい形で先制できた」と説明。最高の先制劇で鳥谷が主役を担った。
2点を追う3回1死一塁では外角143キロ直球を逆らわずにとらえ、ライナーで左中間を割る。1点差に迫る適時二塁打でムードを盛り上げた。さらに1点ビハインドの5回2死、内角145キロ直球を完璧にミートし、右翼線二塁打。マー君を完全攻略し、5試合ぶりの猛打賞を達成したが…。
その直後、5回2死二塁、1ボール2ストライク。同点のホームを狙うべく、二塁走者としてリードを取る。その瞬間、田中が巧みなけん制球を繰り出した。懸命に帰る鳥谷。懸命にスライディングで足を伸ばすが、ベース手前を遊撃手枡田の足がふさぐ。タイミングはセーフ。なんとかベースタッチしたようにも見えたが、判定は無情にもアウトだった。
鳥谷
(相手の)スパイクには当たったけど、足は入ったかなと…。でも、あれで流れが変わってしまった。そこは反省しないといけない。
続く5回裏、楽天の3番フェルナンデスが2ラン。虎は5、6、7回に計5点を奪われ、結果的に完敗した。判定を恨まず、最後は自らを責めた野手キャプテン。もちろん、胸にたぎる熱い思いはグラウンドで発散する。【佐井陽介】
▼鳥谷が5月30日ロッテ戦(甲子園)の3安打以来、今季2度目(通算82度目)の猛打賞。交流戦では13度目で楽天戦は最多の5度記録している。



