守道竜に暗雲だ。右肩痛のため2軍で調整している中日田島慎二投手(22=東海学園大)の復帰が、7月にずれ込むことが濃厚となった。現時点でまだ投球練習を再開しておらず、今月中の復帰は厳しい状況だ。19日、雨のナゴヤ球場で練習をした新人右腕は、もどかしい思いを口にした。

 「自分の中では投げている感じは大丈夫。早く投げたい気持ちはあります。今はキャッチボールの距離を35メートルくらいまで延ばしているところです」。

 田島はルーキーながらここまで23試合に登板して4勝、防御率0・50の成績を残し、中継ぎの重要なポジションを任されてきた。しかし、経験のないプロの世界で疲労の蓄積もあり、12日に右肩痛で登録を抹消された。当初は最短10日での再登録も視野に入れていたが、リーグ再開までには間に合いそうにない。

 代役になるのは20試合で防御率0・00のソーサ。1軍に昇格したばかりのソト。そして山井。権藤博投手コーチ(73)は「北陸遠征(23日からの広島2連戦)が終われば、どれくらいのメドで投げられるかを聞きたい」と渋い表情を浮かべた。

 戦力を整えて2位巨人を引き離す-。交流戦を12勝8敗4分けと2年連続の勝ち越しを決めた守道竜にとって、田島の早めの登録抹消にはそんな意図もあった。それだけに離脱が長引けば大きな痛手だ。【桝井聡】