<DeNA4-12広島>◇13日◇横浜

 広島が今季3度目の2ケタ得点で圧倒した。1点を先制されたが、2回に石原慶幸捕手(32)が9年ぶりの満塁本塁打で逆転。3回2死二塁からは堂林がバックスクリーンへ9号2ラン、6回には1死三塁から梵がダメ押しの6号2ランを放った。13安打12得点の猛攻で、今季横浜には9勝1敗。Aクラス入りに、攻め手を緩めない。

 役者が勢ぞろいした。打線に火を付けたのは石原だった。1点を追う2回1死満塁。高崎の142キロを振り切ると、低空ライナーは左翼スタンド最前列に飛び込んだ。

 石原

 感覚的には、入ると思わなかった。ぎりぎりだったので。

 本人もビックリの今季1号は、03年8月31日巨人戦(広島)戦以来、9年ぶり自身3本目のグランドスラム。劇的な逆転弾で一気に勢いづいた。

 ベテランの後を、若手が続いた。3回2死二塁で、堂林は初球の浮いたスライダーを見逃さなかった。「手応えはバッチリでした」。滞空時間の長い打球は、バックスクリーンに飛び込む9号2ラン。まっすぐテークバックすることで、バットのヘッドが出てきにくい悪癖を矯正。6月30日DeNA戦(マツダスタジアム)以来9試合ぶりの1発で、ついに打撃部門のチーム3冠王となった。

 中押しは大ベテラン。6回無死満塁で、追加点を奪いに満を持して前田智が代打で登場した。江尻の初球直球を見逃さず、右前へ。スライディングを試みた右翼手がキャッチできず、その間に二塁を陥れた。勢い余って、二塁ベース上で尻もちを付いたが、ベンチは大盛り上がり。今季初めて代走は送られずに塁に残り、無死二、三塁から菊池の右飛で三塁からタッチアップ。この日、2度目のスライディングで生還。10年5月30日楽天戦(Kスタ宮城)以来の得点をマークした。

 緒方野手総合コーチ

 気持ちだね。長年染みついた部分が出た。なかなか走塁する機会がなかったけど、よう走ってくれた。

 勢いのままに、1死三塁で梵がとどめの6号2ランを左翼スタンドにたたき込んだ。

 最後まで攻め手を緩めず、13安打の猛攻で今季3度目の2ケタ得点。野村監督も「ウータン(石原)の1発が効果的だったし、堂林も久々にランナーがいるところで打ってくれた」と打線をたたえた。今季DeNA戦は9勝1敗。Aクラス進出のためには、蓄えはいくらあってもいい。【鎌田真一郎】