<阪神6-3中日>◇23日◇倉敷

 守道竜の自力優勝がついに消滅した。若手主体の阪神に3点リードを守れず、痛恨の逆転負け。これまで巨人のマジック点灯を4度阻止してきたが、倉敷の地でカウントダウンを告げられた。「マジックや何やろうがつけてください!」。高木守道監督(71)もぶっきらぼうに言うしかなかった。

 3回まで無安打投球だった先発大野が、4回に6連打を浴びて逆転を許す大誤算。攻撃も3点先制後に追加点が奪えず、好調山崎が左手薬指の突き指で欠場した影響も大きかった。指揮官が一番悔いたのはなんと、自身の采配だった。

 「4番にバントさせてるようじゃあかんわ」

 1点を追う8回。先頭和田の二塁打から森野に命じたバントが失敗。結果、同点にもできなかった。

 「三塁に送っとけば井端と谷繁で追いつける…。せめて同点にして、負けたくないと思ったんだよな」

 偽らざる心境を明かした。ベンチには巨人リードの一報も入っていたが、自軍がドローならマジックは点灯しない。微妙な心理が4番への犠打指令につながったのか。矛先は、失敗した森野ではなく自分自身だった。

 「私がサインを出してるんだから。タイガースのマネをしちゃいかんわ。4番にバントさせとっちゃね」

 よほど悔しかったのだろう。前日は阪神打線に「流れのなさを象徴しているね」と同情を寄せる余裕もあったが、倉敷の夜は後悔ばかりが口を突いた。

 マジック点灯は球団初の3連覇が厳しくなったことを意味する。だが今日にも復帰見込みの山崎は「あきらめずに頑張る」と力強く逆襲を誓った。名古屋に戻る今日24日からのヤクルト3連戦はセ・リーグ合同企画で、巨人の10連覇を阻んで20年ぶりのリーグ優勝を達成した1974年(昭49)当時のユニホームを着用する。G倒戦闘服の復活で、G追撃態勢を整え直す。【松井清員】