ロッテが西村徳文監督(52)に来季の続投要請する方針を固めたことが20日、分かった。今季は現在5位と、クライマックスシリーズ(CS)出場が厳しい状況。だが前半戦は42年ぶり首位ターンの快進撃を見せ、一時は最大貯金15を築いた。フロントも後半戦失速の課題を確認する一方で、一定の評価をしている。さらに球団側の公表では今季までの2年契約だが、実際は来季までの3年契約を結んでいることも判明。総合的に判断し、続投要請する見込みだ。

 林信平球団本部長はこの日、同監督の去就については明言を避けたが「前半戦は貯金(9)をつくって、後半戦は予想外だったが、2試合で1勝の5割で行ければ違った」と前半の戦いぶりを評価した。フロントは、CS争いに集中してもらうために、来季去就についての話し合いは控えている。だがシーズンの戦いに決着がつけば、話し合いの場を持つ予定。就任1年目の10年にリーグ3位からの下克上を起こし、日本一に導いた手腕にもう1度、来季を託すことになりそうだ。

 ◆西村徳文(にしむら・のりふみ)1960年(昭35)1月9日、宮崎県串間市生まれ。宮崎・福島高-鹿児島鉄道管理局。81年ドラフト5位でロッテ入団。4年連続盗塁王、首位打者、ベストナイン、ゴールデングラブ賞などを受賞した。97年に引退。通算1433試合で打率2割7分2厘、33本塁打、326打点、363盗塁。98年以降はロッテのコーチを務め、10年から監督に就任。就任1年目に3位からCSを勝ち抜いて日本一となるが、昨季は最下位に沈んだ。