今季まで楽天でプレーした中村真人外野手(30)が9日、Kスタ宮城で行われた第1回12球団合同トライアウトに参加した。7打席で6打数2安打1四球だった。偶然にも、慣れ親しんだ球場での開催。打席に入るたび、スタンドから一番大きな声援を受けた。「うれしかったです。全打席、いつも通りにやれました」と地元ファンに感謝した。

 今月4日に戦力外通告を受けた。すぐには気持ちの整理がつかなかったが「いろんな人に『まだできる』と言われて。やる気が回復しました」。第2打席では、前ソフトバンク近田の変化球をとらえ右前打。元ロッテ小林亮からは、しぶとく二塁内野安打と、持ち味は見せた。

 今の気持ちを問われ「ここでプレーするのも最後なのかと。寂しさ。むかつき。いろんな気持ちがあります。トライアウトを受けたくないというプライドもあって。でも、終わってみて、参加して良かったと思います」と打ち明けた。今後は未定。「決めてない。というより、決められません」。そう言い残し球場を離れた。ユニホームは変わろうと、再びプレーする姿を待ち望む楽天ファンは多い。【古川真弥】