懐メロでナインを鼓舞!?

 中日高木守道監督(71)が14日、秋季北谷キャンプのBGMで演歌を流した。現役時代にお気に入りだった鶴田浩二の「傷だらけの人生」を流したが、その心は?

 その後も70年代を中心とした名曲が秋の北谷に大音量で響いた。奇想天外過ぎる守道劇場は、もはや予測不可能だ。

 まさかのBGMにみんなが耳を疑った。誰だ、イタズラしてるのは?

 若竜の沖縄キャンプに到底似合わない、ド演歌もド演歌だ。

 ♪何から何までぇ、真っ暗闇よぉ。筋の通らぬことばか~りぃ。

 歌詞も超ネガティブ!

 でも、戸惑う選手を横目に、悦に聞き入っていた人物がいた。高木監督だ。しかも「よう聞こえん!」とアンコールを指示。「何から何までぇ、真っ暗闇よぉ」がまた、大音量で流れた。

 「俺の知らん曲ばっかりやから探してきてもらったんだ」。前日までのAKBや浜崎あゆみが一変。球場バイトの女性に頼み、鶴田浩二の「傷だらけの人生」が入ったCDをレンタルしてもらったとか。この曲が発売された1970年(昭45)は、29歳でばりばりのレギュラー。「鶴田浩二が好きでね。当時6畳一間に2人で合宿してて、ドーナツ盤のレコードを買ってよく聴いたんだ」。これぞ守道青春の応援歌だった。

 「真っ暗闇って歌詞がいいじゃん。(ここにいる選手は)傷だらけの野球人生だろ。今が真っ暗闇ちゃうか?」。北谷で奮闘中の野手10人は今でこそ暗闇の控え組。でも、来季こそ輝けとのメッセージを込めたとか。何とも奥が深い!

 この日、監督の要望でCDに入っていた懐メロ31曲を練習で流すことに決定。ナインは「愛して愛して愛しちゃったのよ」「襟裳岬」「麦畑」などをBGMに、打撃練習を行うハメになった。「桜田淳子の青い鳥はいいね。湖愁はラジオの特番で歌ったこともあるんだ」。選手は苦笑いも、監督だけがとびきりの笑顔。守道劇場は、もう誰にも止められない。【松井清員】

 ◆14日の中日北谷キャンプBGM

 「歌うヘッドライト」(02年、ビクターエンタテインメント)に収録された31の曲目が流された。「いつでも夢を」(橋幸夫、吉永小百合)や「有楽町で逢いましょう」(フランク永井)「世界は二人のために」(佐良直美)「わたしの彼は左きき」(麻丘めぐみ)「カナダからの手紙」(平尾昌晃、畑中葉子)「帰ってこいよ」(松村和子)「愛のメモリー」(松崎しげる)「大阪ラプソディー」(海原千里、万里)「冬のリヴィエラ」(森進一)など。15日は通常BGMに戻す予定。