楽天は29日、ダイヤモンドバックスからFAとなっていた斎藤隆投手(42)との契約合意を発表した。1年契約の年俸3000万円プラス出来高払い(推定)で、背番号は米国で最初に所属したドジャース時代の44に決まった。来年1月に、仙台で入団会見を行う。

 8年ぶりの日本球界復帰を、故郷仙台で果たす。斎藤のコメントには喜びがあふれていた。球団を通じ「このたび、東北楽天ゴールデンイーグルスと契約することができ、非常にうれしく思っております。新たなチームメート、そしてスタッフの方々とともに、優勝を目指したいと思います」と決意表明した。

 メジャー通算84セーブの実力に加え、球団は「生きた教科書」としても期待する。06年の米球界挑戦時、最初はド軍とマイナー契約だった。立花社長は「優遇されない環境からスタートした。ハングリーさを、若手は見習って欲しい」と比較的若い投手陣のお手本に望んだ。早速、22歳の辛島が「40歳を過ぎてプレーされている。長くできるのはなぜか知りたい」と興味津々なら、同じ右の救援投手である25歳の高堀は「同じ土俵とは言えないかもしれないけど、負けないように頑張ります。いろいろ学びたい」と刺激されていた。

 球団は早くも斎藤グッズの作製も検討している。大型補強を進める楽天が、年の瀬の野球界を再びにぎわせた。【古川真弥】