右肩痛から復帰を目指す阪神新井貴浩内野手(35)が三塁での「完全復活」を誓った。13日、甲子園の室内練習場で自主トレを公開。キャッチボールで感触を確かめた後、三塁の守備位置に向かった。ステップを刻みながら、一塁への送球を繰り返す。慎重な動作だが時間がたつにつれ、力強さが増していった。

 新井

 監督がどう判断するか分からないけど、一塁を目指したら投げるレベルが低くなる。あくまで三塁で投げることを目標に置く。投げる距離も一塁の方が短い。そう思って三塁の動きを入れてやっている。

 昨季は右肩の痛みが悪化し、9月下旬に登録抹消された。10月からリハビリを開始。少しずつ回復し、この日は、負傷後最長の約45メートルを投げた。今年は新外国人コンラッドや弟良太とポジションを競う立場。あえて厳しい三塁の定位置を奪いに行く。

 今後は2月1日のキャンプイン時にどれくらいの強さで投げられるかがポイントだ。付き添う権田トレーナーも「塁間の距離では十分、力強く投げている」と説明した。

 新井

 (リハビリを開始した)3カ月前に比べたら雲泥の差だけど、まだまだレベルを上げていかないといけない。まだ5、6割。自分のなかで開幕はあります。オープン戦に入る頃までには、いい状態に持っていきたい。

 昨年12月に室内でのマシン打撃を再開し、今後はスイング量も増やしていく。上位浮上に欠かせない戦力だ。「4番三塁」奪回に向けて、少しずつピッチを上げていく。【酒井俊作】