阪神和田豊監督(50)が16日、開幕投手に3年連続となる能見篤史投手(33)を指名した。兵庫・西宮市の鳴尾浜で合同自主トレを視察。3・29ヤクルト戦(神宮)はエースに託すつもりと明かした。「もちろん(開幕)候補の1人。ここ何年か、しっかり数字を残しているし、一番高い確率でそのポジションを任せる可能性が高い選手。本人も自覚してくれている」。

 11年の広島戦、昨年のDeNA戦(ともに甲子園)も能見から始まった。順当な人選ではあるが、今年は状況が違う。WBC日本代表候補に選ばれたため、沖縄・宜野座キャンプは最長で2月13日まで。3月20日(日本時間)の決勝戦までチームを離れる可能性がある。時差ぼけも出てくる状況で、開幕戦まで中8日。さらに代表では中継ぎ起用の可能性もあり、和田監督も「いつ帰ってくるか。役割も変わってくるし、しっかり調整してくれれば」と状態を見るつもりだ。

 能見は現在、沖縄・宜野座で例年より約2週間早めた調整をしている。14日の自主トレ公開時には、登板を予定する今季初実戦となる2月10日の練習試合日本ハム戦(名護)との“ダブル開幕投手”に意欲を見せていた。昨年末には、オープン戦で登板せずに開幕を迎える可能性について「実戦がなくても問題ない。そこまで神経質になることはない」と話している。

 和田監督は「能見がエースとして数字で引っ張って欲しい」と期待を込めた。【近間康隆】