日本ハムのドラフト1位、大谷翔平投手(18=花巻東)が、トークもOKなところを見せた。26日、千葉県内で行われた日本ハムグループの商品展示会に出席。約3000人の関係者の前に立ったトークショーで、しっかり本社の製品をアピールして、大きな拍手を浴びた。また、正式に春季キャンプの2軍スタートが発表されたが、2月中旬には侍ジャパンの稲葉や中田と合同練習を行うことも明らかになった。打ってよし、投げてよし、そして話してよし。大谷の存在感は、日に日に高まっていく。

 打撃、投球に加え、トークも超高校級だった!?

 日本ハム本社イベントで、ファンから「何を食べたら大きくなりますか?」と質問された大谷は、「牛乳と…日本ハムの食品を食べれば、大きくなれると思います」。ユーモアたっぷりでありながら、本社商品をアピールする“模範解答”。19日に行われた新入団歓迎式典では、やや硬いトークに終始し、「自分は笑いを取る感じでもない。そういうのは(ドラフト2位の)森本に任せて…」と話していた大谷だが、この日は株主をはじめとする関係者から、大きな拍手をもらった。

 初めて着用するはずだった球団スーツは、入団が遅れたため仕上がりが間に合わず、189センチと自身より4センチ身長の低い鵜久森から借りた。両腕が少しだけ短い「丈足らず」だったが、舞台上での姿勢は威風堂々。「チョコとか、甘いものが好きです」とはにかんだ笑顔で、少ないと悩む女性ファンの心もつかんだ。「緊張はするけど、前よりはできているかなと思います」。入寮から半月たち、隠れたトークの才能も見せ始めた。

 キャンプは2軍スタートが正式に発表になったが、うれしいコラボも実現する。2月13日は1軍が練習休日で、ファームメンバーが1軍キャンプ地の沖縄・名護で練習を行う。いびつなスケジュールになった理由は、翌14日に移動するWBC組の調整機会をつくるため。つまり13日の2軍練習に、大谷が憧れる稲葉のほか、中田や台湾代表の陽岱鋼、カナダ代表のモルケンも参加し、チーム離脱前の最終調整を行うということ。大谷が仮に2月中盤まで1軍に昇格することができなかったとしても、侍ジャパンメンバーと“合流”し、貴重な体験をできる場となる。

 WBC開催年だから実現する夢の体験。初キャンプへ「見て学べることもあると思うし、教えてもらえるところは吸収したい」と話す大谷には絶好のチャンスとなりそう。西2軍監督兼内野守備コーチも「勉強になるし、すごくいいこと」と期待している。

 今日27日には、新人合同自主トレ2度目のブルペン入りもするつもり。「しっかり基礎を築いて練習していきたいです。トレーニングを投球につなげていきたいです」。キャンプインを目前に、ボルテージは高まってきた。【本間翼】