オリックスT-岡田外野手(25)が10日、初の紅白戦で1発を放った。紅白初戦弾は2年連続ながら、今オフから取り組んできた右足を上げて打つ新打法での初アーチ。糸井、李大浩と中軸を組む長距離砲が進化の一撃を見せた。

 前日に来島した宮内義彦オーナーから「チームの中心になって行くように」と激励されたばかり。御前試合の“シーズン1号”は2年連続だが、背景が違う。昨年は李大浩と4番を争うアピール弾。今年は自分を変えることに挑戦。自己最多33本塁打を塗り替える決意で、右足を上げる新打法に取り組む。その過程での130メートル弾だ。

 森脇監督は「本人にとっては気持ちのいいもの。進化の速度は落ちてない」と目を細めたが、T-岡田は「目指すのは左足に乗せた体重をボールにぶつけるイメージ。まだ精度が低い」と満足はしなかった。

 25歳の誕生日だった前日は両親、後輩の駿太と食事をした。レストランのはからいで花火つきのスイーツもふるまわれた。まわりの気遣いが、シーズンを戦う力になる。1号を見届けた父秀和さん(59)は「立場を考え、しっかり結果を出していってほしい」と望んだ。進化の真価を問われる1年が始まった。【堀まどか】