<イースタン・リーグ:巨人6-3日本ハム>◇7日◇ジャイアンツ

 右足首捻挫から復帰登板した日本ハム大谷翔平投手(18)が、アクシデントに見舞われた。先発し、1回途中に右手中指のつめを痛め、2イニングの予定を1回終了で降板した。出血しながらも、無安打1四球1失点(自責0)と内容は上々。巨人小笠原からは、149キロ直球で空振り三振を奪った。野手としての出場には影響がない見込みで、降板後は今日8日楽天戦(札幌ドーム)のために北海道へ移動した。

 26日ぶりの復帰登板で大谷が見せたのは、タフさだった。巨人先頭の立岡に四球を与え、味方の失策もあって1点は失ったが、強風で砂ぼこりが舞う悪条件にも動じず、最速は151キロをマーク。1回2死二塁の場面では、小笠原から149キロのストレートで空振り三振を奪った。1回無安打1失点。マウンドでは、右手中指から出血していた。

 大谷

 先頭打者を出した時点で気がつきました。(つめが)割れたのとは違う。浮いた感じです。こういうのは初めてです。

 2軍首脳陣は大事を取り、2イニングの登板予定を変更して、1回終了時に交代を命じた。

 投球で指先に力が入った際に、何らかの原因でつめと指の間に傷がついたことで起こったアクシデント。福島2軍チーフトレーナーは「明日(8日)の様子を見てですが、大きな問題ではないです」。野手としての出場には支障がない見込みで、今後の起用にも影響はなさそうだ。

 この日は全19球のうち、10球がボール球とカウントは悪くしたが、前回登板した4月11日のイースタン・リーグ、ロッテ戦との違いは、ストライクゾーンを外れたボールが低めに制球されていたこと。大谷は「ボールにはなったけど、低めにいけた。次につながると思います」と振り返った。捻挫した右足首の不安は解消され、課題だった高めに抜けるボールも減った。「1イニングだったけど、投げられてよかったです」。しっかりと手応えはつかんだ。

 今日8日の楽天戦からは、野手として1軍に同行。投手としては右手中指の状況を見ながら、再び次回は2軍戦で登板することになる。「ピッチャーのときはピッチャーで、打席に入ったら打席で頑張ろうと思う。切り替えていくのが大事だと思います」。困難も乗り越え、大谷の二刀流挑戦が本格的にリスタートした。【本間翼】